2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

ひとり句会:夏

甘藍を抱く女らよ潮満てよ かんらんをだくおんならよしおみてよ 昨今、まわりには妊婦の多いことよ。 裸子を抱く我もまた裸なり はだかごをだくわれもまたはだかなり 10cc汝が幾億の白雨かな 10ccながいくおくのはくうかな S氏命名「写生句ならぬ射精句」………

ひとり句会:夏

地図にない場所ここらへん夕立てり ちずにないばしょここらへんゆうだてり もうすこし好きでいてねと月見草 もうすこしすきでいてねてつきみそう わたしが言ったんじゃないわよ。 みじか夜やぶつぶつぶつとジャムを煮る みじかよやぶつぶつぶつとジャムをに…

ひとり句会:夏

赦されてある雨の庭草茂る ゆるされてあるあめのにわくさしげる 海月ゆれてシェーンベルクのひと唸り くらげゆれてシェーンベルクのひとうなり 「ペレアスとメリザンド」の方な。 そのあとはもの言わぬきみ冷奴 そのあとはものいわぬきみひややっこ 「そのあ…

ひとり句会:夏

【第1回:12時間耐久(耐えてない)ひとり句会】 サルビアの花いま町は雨の底 サルビアのはないままちはあめのそこ 我もまた朱に交われり花石榴 われもまたしゅにまじわれりはなざくろ 短夜や遠くで始発のがたんごとん みじかよやとおくでしはつのがたんごと…

ひとり句会:夏

半袖に氷あんずの日となりぬ はんそでにこおりあんずのひとなりぬ 黄金比をさくりと箸で冷や奴 おうごんひをさくりとはしでひややっこ 夜半の月音して寂し冷蔵庫 よわのつきおとしてさびしれいぞうこ いま恋はアスパラガスを茹でており いまこいはアスパラガ…

ひとり句会:夏

洗い髪の芯やわらかく風孕み あらいがみのしんやわらかくかぜはらみ 蚊帳張るや恋に結界ある如く かやはるやこいにけっかいあるごとく 蚊帳の中月の寝顔はうすみどり かやのなかつきのねがおはうすみどり きみが五十の身を置き去りし蚊帳の中 きみがごじゅう…

ひとり句会:夏

向日葵の無気味な背たけ夜半の月 ひまわりのむいみなせたけよわのつき 場末たる冷やし中華や赤き文字 ばすえたるひやしちゅうかやあかきもじ ひと夏に3回は冷し中華を詠んでるなぁ。 昼顔やすっぴんのまま蕎麦ゆがく ひるがおやすっぴんのままそばゆがく だ…