2007-06-01から1ヶ月間の記事一覧

第363回 浮気句会

夫ならぬひとは目黒に白絣 つまならぬひとはめぐろにしろがすり 夫ならぬひとだから、目黒で白絣着てるのさ、ね。 かすみ草気持ちも透けてしまひけり かすみそうきもちもすけてしまいけり 初恋となにやらあらん夏至の夜 はつこいとなにやらあらんげしのよる …

午睡さめ何やら犬はしたり顔 ごすいさめなにやらいぬはしたりがお 何でしょうなぁ、あの「わかったような顔」(笑)。

夏至の夜や憂ひて明けて長々と げしのよやうれいてあけてながながと

男五十仙人掌の花盛りなり おとこごじゅうさぼてんのはなさかりなり

冷素麺しんじつ浮気はしておらぬ ひやそうめんしんじつうわきはしておらぬ 信じて下さい。信じなくてもいいけど……いいから早く食べなさいよ。

第362回 浮気句会

老鶯をきく深山の余白かな ろうおうをきくしんざんのよはくかな 夢にも逢えぬ福生の老鶯の新譜を想って身悶える日々。嗚呼。 いちはつの色うすくして夕暮れぬ いちはつのいろうすくしてゆうぐれぬ サイダーはくちばしで飲む吾子裸足 さいだーはくちばしでの…

いちはつを葺く屋根もなし新所帯 いちはつをふくやねもなししんじょたい

さみだるる顎つよき男犬と居て さみだるるあごつよきおとこいぬといて その犬の飼い主、実は「顎強き男」ではなく「顎美しき男」でした。

蹴飛ばさる独居に馴れし籠枕 けとばさるどっきょになれしかごまくら

夏草に噎せて外野は球ひろい なつくさにむせてがいやはたまひろい だから高校野球には興味がないんだってば。

甘海老のたまさか苦く早月かな あまえびのたまさかにがくさつきかな 「顎つよき」と共に鈴木博文氏のお誕生日を祝い詠む。甘海老を食べてらしたので。

第361回 浮気句会

青々と堅いのもあり豆御飯 あおあおとかたいのもありまめごはん 臍に風あててやつとこ更衣 ほぞにかぜあててやっとこころもがえ しまってあったのは半袖だけじゃない、という話。 つとの雨梅の実もぎはまた明日 つとのあめうめのみもぎはまたあした 東京港野…

風に手をとめて継子の更衣 かぜにてをとめてつぎこのころもがえ