2007-11-01から1ヶ月間の記事一覧

忘らるるまでの軽さや冬紅葉 わすらるるまでのかろさやふゆもみじ

冬すみれ男五十の衝動買い ふゆすみれおとこごじゅうのしょうどうがい 何が彼をそうさせたのか。

冬めくやひだるい猫の半眼 ふゆめくやひだるいねこのはんまなこ 猫、かわいいやね。

冬の朝たまごシリアル吾は素足 ふゆのあさたまごしりあるあははだし 冬の起きぬけの裸足はちょっとした快感。5分以上は無理だけど。

目に見えぬものは抱けぬ鎌鼬 めにみえぬものはいだけぬかまいたち 咳をして咳をして耳熱くなる せきをしてせきをしてみみあつくなる

風邪は今やさしい声が抱いている かぜはいまやさしいこえがだいている ……んですよ。

こと果てて咳をしてみる冬の月 ことはててせきをしてみるふゆのつき

パゥル・ツェランのこと思ふたり冬の川 パゥル・ツェランのことおもうたりふゆのかわ セーヌ川ではなく、多摩川ですが。

半睡の嚔をひとつ北枕 はんすいのくさめをひとつきたまくら

冬の雨かたりと音のして寂し ふゆのあめかたりとおとのしてさびし

空ッかぜ鉄の味する乙なこと からっかぜてつのあじするおつなこと ん……荒れたくちびるは早めに治しましょうネ。

逆立って寝っ転がって草紅葉 さかだってねっころがってくさもみじ その「逆立って寝っ転がって」るのは誰あらんワタクシ。