ひとり句会:春(2009)

犬が寝て人も寝ており春彼岸
いぬがねてひともねておりはるひがん


ひらひらとやわらかく咲き豆の花
ひらひらとやわらかくさきまめのはな
薄くてひらひらと咲くスイートピー、切り花は案外長もちするのよ。


オオイヌノフグリ可愛いや恋すれば
オオイヌノフグリかわいやこいすれば
「大犬の陰嚢」なんて。


汝と我と竹魚一尾と酒二合
なとわれとさよりいちびとさけにごう
オッサンですがな。


はやぶさの尾灯のふるえ春浅し
はやぶさのびとうのふるえはるあさし
時事ものを詠むのは得意ではないけど……。


春愁や一筆書きのへのもへじ
しゅんしゅうやひとふでがきのへのもへじ


人間の瞑目しばし春の風邪
じんかんのめいもくしばしはるのかぜ