白橋やいざ手を切らん羽田まで
はっきょうやいざてをきらん羽田まで
「切る」のがいちばんの思いやりってこともあるのです。
かぶら煮てひとりの夕餉つつましき
かぶらにてひとりゆうげのつつましき
薄情な猫雲隠れ寒雀
はくじょうなねこくもがくれかんすずめ
いいかげんに帰ってきて欲しいものです。
炬燵に猫入れてひとりの冬来たる
こたつにねこいれてひとりのふゆきたる
温室の薔薇となりたし冬籠
おんしつのばらとなりたしふゆごもり
白橋を徒歩渡るひと風花す
はっきょうをとほわたるひとかざばなす
「風花」、美しい言葉。