ひとり句会:春

我が師、のたまわく。


たくさん詠んで、たくさん捨てなさい。
恋といっしょだよ。


何故それをエイプリル・フールに言うのですか(笑)?

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巴旦杏おんなひとりの生業かな
はたんきょうおんなひとちのたつきかな


ふらここの微動す先にのぼる月
ふらここのびどうすさきにのぼるつき


野あそびや飛び疲れたる靴のひも
のあそびやとびつかれたるくつのひも


かくれんぼかくれ疲れて薄暮かな
かくれんぼかくれつかれてはくぼかな


つちふるやまぶた瞑れる犬と居て
つちふるやまぶたつむれるいぬといて


自堕落のいい訳とせり花粉症
じだらくのいいわけとせりかふんしょう


初恋はわすれな草の墓標かな
はつこいはわすれなぐさのぼひょうかな


花疲れして汝が背丈遠くなり
はなづかれしてながせたけとおくなり