ひとり句会:冬

柚子湯して肩抱いているひとり風呂
ゆずゆしてかただいているひとりぶろ


夜冴えてロルカ読む手の冷えに冷え
よるさえてロルカよむてのひえにひえ


またぞろ夜乳房の林檎余らせて
またぞろよるちぶさのりんごあまらせて


てっちりを喰う痴話喧嘩果てて後
てっちりをくうちわげんかはててのち
怒ると食欲が増すのです。


時雨るるや言い出しっぺを責めており
じぐるるやいいだしっぺをせめており


冬の海あの日二十歳は果てにけり
ふゆのうみあのひはたちははてにけり
S氏の初体験のお話などを訊いて、男の子のかなしみやおかしみを思う。