ひとり句会:秋(2009)

羽良上詠月に捧ぐ。



願わくば我が身も透けよ冬瓜煮る
ねがわくばわがみもすけよとうがにる


十六夜や不治を肴にする馬鹿ども
いざよいやふじをさかなにするばかども


予感して思案のさなか熟柿落つ
よかんしてしあんのさなかずくしおつ


蚯蚓鳴く男の嗚咽やがて止み
みずなくおとこのおえつやがてやみ


ひとり身の両手に重し実ざくろ
ひとりみのりょうてにおもしみざくろ


逃れ出た火葬場裏に秋の薔薇
のがれでたかそうばうらにあきのばら