ひとり句会:秋

竜胆の色濃くありて寂しかり
りんどうのいろこくありてさびしかり


別れてのち初めて泣いて野分かな
わかれてのちはじめてないてのわけかな


月曇り皿割り箸折り酒零し
つきくもりさらわりはしおりさけこぼし


月高く狗尾草は踏みゆけり
つきたかくえのころぐさはふみゆけり


秋風に火屋の煙の寝そべりて
あきかぜにかやのけむりのねそべりて