月齢二十五句会

夕立やもうがむしやらの年でなし
ゆうだちやもうがむしゃらの年でなし


白玉をふくめる頬の白きもの
しらたまをふくめるほおのしろきもの


夏帯に自惚れ巻いてゆく日かな
なつおびにうぬぼれまいてゆくひかな


吐き惑ふ雪ケ谷大塚鹿ノ子百合
はきまどうゆきがやおおつかかのこゆり
きたないよ……(笑)。


けさ今年はじめて地鳴る蝉の声
けさことしはじめてじなるせみのこえ

浮気句会

風乾くともビールまだまだ麦の秋
かぜかわくともビールまだまだむぎのあき
何を思ってか「麦重ね」。


古き茶や茶粥を炊いて母を呼び
ふるきちゃやちゃがゆをたいてははをよび
何を思ってか「茶重ね」。


ビアガーデン枝豆うまく弾かれて

最後はスタンダードな「季重ね」。



この回は自分でも酷かったと思う(反省)。

浮気句会

朧夜や鼻かむ音の遠くあり
おぼろよやはなかむおとのとおくあり


摘み草や母への道は遠くなり
つみくさやははへのみちはとおくなり


ジーンズの尻に擦れし蓬かな
ジーンズのしりにこすれしよもぎかな

明日あたりはきっと春

春愁や首の黒子を掻いて寝る
しゅんしゅうやくびのほくろをかいてねる


露天湯や逆さ円錐形の我
ろてんゆやさかさえんすいけいのわれ


野良猫の逢曵き手配つくしんぼ
のらねこのあいびきてはいつくしんぼ